AIの能力が飛躍的かつ加速度的に向上している現代、AGI(汎用人工知能)やASI(人口超知能)が生まれるまでもうすぐというこの時代において、人間がデータを集めて分析するという作業がオワコン化するのは時間の問題です。
学術論文には独自性の高い研究結果をまとめた原著論文(Original article)以外に短報(Letter/Correspondence)、総説(Review)などいろいろ種類がありますが、過去の研究をまとめて考察する総説は人間がやるよりAIがやった方がよっぽど包括的かつ正確なはずですので、もはやいらないのではないでしょうか。
総説は大きくシステマティックレビューとナラティブレビューの2つに分類されますが、特にシステマティックレビューはAIが得意とするところでしょう。
少なくとも過去の研究成果をMutually, Exclusive, Collectively, and Exhaustiveに分析するのはAIに任せた方がいいです。人間がやると100%MECEにはなりません。
AIなら人間の1/100以下くらいの時間でその作業をやってくれそうです。
総説論文はあるテーマに沿った過去の研究をまとめるという作業が全体の50%以上を占めるので、執筆時間も50%以下に減ります。
さらに、AIは小説家にすらなり得る存在であり、論文を構成するIntroduction, Methods, Resultsは人間より上手に、読者に響く文体で書いてくれそうです。
そうすると人間が書く総説論文はDiscussionにしか価値がありませんが、ありきたりなDiscussionはAIにもできます。
人間はかなり尖ったDiscussionを書かないとAIと差別化できないわけですが、尖った論考というものは得てして極端で根拠のないものになりやすいため、学術論文としては質が落ちる可能性が高い。
・・・つまり、
このAI時代において、総説論文はオワコンだと思われます。
かく言う私は最近は総説論文ばかり書いてきたので、このままではオワコンです。
AIと人間がそれぞれ違う役割を担って共同作業ができる―のが理想ですが、AIが人間を見捨てずいつまでも共同作業に付き合ってくれるものなのだろうか。
AIの発展が人間の生活に巨大なインパクトを与えるのは間違いありませんが、学術分野においても過去の常識が覆るような何かが待っていそうです。
いっそのこと、アイディアは人間が出しチェックはするがオワコン化する総説を含め論文はAIが書く、でも良いのでは?
