形あるもの

社会人の学びに対して、何も学位や資格にこだわる必要はない、自分でオンライン講座を受講したり、書籍を読んだりすれば十分に学べるじゃないか、という意見があると思います。

まあ、その通りなのですが、今回は学位や資格といった<形>がなぜ重要なのかお伝えしたいと思います。

ボーエン博士はアメリカにおける高等教育(高校や大学卒業後に学位や資格取得を目指してさらに学ぶこと)への投資が個人と社会にどのようなインパクトがあるか調べ、学びにかかるコストと比べると経済的な利益は大したことはないが、個人のアイデンティティや才能を見出すことに大きな社会的価値があるとしました。

<形>のある学びは自分の能力の再発見につながります。

同じくアメリカの研究ですが、学位があると年収が高く(専門職学位>博士>修士>学士の順。2011年のデータで、専門職学位のある男性の年収は学士の約1.8倍、女性は約1.6倍)、失業率が低いことが報告されています。

<形>を手に入れることで社会で活躍することが期待できます。

大学院では学びが系統化されており、さらに課題・論文提出により学びが客観的に評価されるため、学びの効果が高くなります。

これらは独学では得られません。

また、学位を持っていることは国際社会でも高く評価されます。海外で働くことを考えている人は少なくとも修士以上の学位を持っていることが望ましいと思います。

日本における学位の評価は残念ながら高いとは言えません。

学位を持っていても収入や社会的地位の向上につながらないこともあるでしょう。

一方、学位という<形>を目指すことは学びをより効果的なものにしてくれるはずです。

また、国際的に通用する<形>であれば、活躍の場が広がります。

さらに、学位・資格あるいは証書など学んだことの証が<形>として残れば、満足度は一段と高くなるはずです。

社会人が学ぶのであれば、ぜひ<形>を手に入れましょう。

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