もう20年前のことなので、記憶もおぼろ、2020年代の医学部再受験生に役立つ情報はないかもしれませんが、私の経験を書き留めておきます。
学部4年生の夏、大学院試験も終え、研究者になることを志し大学院理学研究科への進学をするつもりでした。
しかし、諸事情および恩師のアドバイスを受け、医学部再受験することに決めました。
受験まで半年くらいしかなかったので短時間で効率よく受験勉強をまとめなければなりませんでしたが、やってて良かった家庭教師。受験を控えた高校生や浪人生を個人指導で教えていたので、数学・英語・生物・化学に関しては受験可能なレベルは維持していました。
お金も稼げて一石二鳥です。再受験するしないに関わらず、大学生になったら家庭教師のバイトをやるべきです。
国語と社会(世界史)が問題で、センター試験(現・大学入学共通テスト)を乗り越えるべく、毎日図書館か空き教室にこもって参考書と問題集に取り組みました。同級生が就職前の準備に忙しくしているさ中、私は一人寂しく受験勉強でした。
予備校には通いませんでした。そもそも予備校に通うお金もありませんでした。
講義を受けるよりもひとつでも多く問題を解き、スピードを上げ、ミスをなくすこと。
受験の極意はここにあると考えていたので、良問を何度も何度も繰り返し解き、知識を固め定式を覚え、似たような問題を見たら反射的に解法が浮かぶようにしました。
2020年代の医学部受験がどういうものか分かりませんが、たぶんこのセオリーは変わっていないと思います。
センター試験で社会(世界史)の点数が何点だったかもう忘れてしまいましたが、40代の今でもときどき夢を見ます。
”センター試験まで一週間なのにまだ世界史の勉強を何もやっていない” とか ”センター試験の社会科目の出願をし忘れた” とかいう夢で、いかに私のストレス(トラウマ)が苛烈であったか…家人によく笑われます。
第一希望はX大学でしたが、模試の成績が最高B判定であったため諦めました。
浪人はできない・しないと心に決めていたので、模試でA判定のY大学を選びました。
志望校の選択に関してはいろいろな考えがあると思いますが、臨床医になるのであれば大学は選びません。
研究医になるなら研究業績の高い大学医学部に行った方が良いと考えていましたが、実際に医師になってみるとこれはそうでもないことが分かりました。
どこの大学に行っても研究はできますし、環境は大事ですが要は本人次第です(大学院の方が重要)。
それから、受験勉強で成功する能力と良い研究をする能力は別です。
ということで、半年間集中的に受験勉強を行い、無事にY大学に合格することができました。
受験勉強中、一緒に飲みに行ってくれたり話を聞いてくれたりした友人たちは今でも大切な友人たちです。彼らの存在なくして医学部再受験は不可能だったと言えるでしょう。
医学部再受験(学士入学ではない)を考えている方へ、私のアドバイスです。
- 家庭教師をやること。
- 人と話をすること。
若い頃は悩んで迷っていいんだと思います。

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